2000年 インドえらいこっちゃ日記
 

10月7日 大気圏突破

待ちに待ったインド出発の日。関空発エア・インディア319便に勇んで乗りこむてんちょ&友人S。

エア・インディアの機内はなんとなくスパイスの香りが漂い、サリー姿のスチュワーデスに迎えられて早くもインド気分。

機内設備の其処かしこがボロボロなのもまた、インド気分。期待が高まります。

離陸後、まずはお決まりのドリンクサービス。てんちょ達の席の係はオナカのせり出たインド中年パーサーだ。

暑苦しい顔のパーサーはにこりともせず聞いてくる。

「ウィスキー飲むか?」「いや、No Thank you。」

「ほなビールか?」「・・・・・。」

なぜか酒しかススメない。ここは一つ受けて立とういゆ〜事でビールをもらう。

次に機内食の時間になったら

「チキンか?よしチキンやなっ。」「・・・(おっさん勝手に決めんなや )」

思えばこの時点でインド人の手ごわさをもっと自覚するべきだった。

とか何とか思いながらも飛行機はデリーのインディラ・ガンジー空港へ無事到着。現地時間P.M.8:55。

妙に簡素な空港だ。だだっ広くて何にもない。コンクリート打ちっぱなしの壁が冷ややか。

初日のホテルの予約と送迎は現地のエージェントに頼んでいる。お迎えの人と合流して外に出ると・・・。

あ、暑い!むわぁ〜っとした湿気&熱気に加えて、臭いような甘いような独特の臭い・・・。

これがウワサのインドの臭いかぁ。」

そして空港の外にはそこいら中に、何の為にそこにいるのか分らない人間がゴロゴロ。座ってたり寝てたり・・・。

その数もハンパではない。そして彼等の視線は全て私達の方へ。ちょっとびびる2人。

「ホテルまでは車で40分で〜す。」

まとわりつくような空気と日本より明らかに数段暗い闇の中を車は走り出す。もちろんエアコンなんてナッシング。

排ガスとほこりをたっぷり含んだ空気が「オラオラ〜!」と吹き込む車内。

道路には車、オートリクシャ、サイクルリクシャ、牛、人間・・・がうじゃうじゃ走りまわる。

歩道も横断歩道も車線も交通ルールも、何もあったもんぢゃない。

インドの車は、およそ95%にはサイドミラーが存在しない。おそらくそんなモンがあったら、ギリギリですれ違うのにジャマだからだろう。

しかも85%ほどにはバックミラーも存在しない。

追い抜かそうとする車はどうするのか?「どかんかい!」とばかりの激しいクラクションで存在をアピールするのだ。

ゆえに道路は大変うるさい。しかも、全ての道が高速道路なのかと思うほど飛はす飛ばす。

てんちょ達の乗った車も、スピードメーターは壊れていたので正確には分らないけど100キロほどは出ていたでしょう。

       
      黄色いのがオートリクシャ              サイクルリクシャ

なんだか自分達が置かれた状況がよく飲みこめないままホテルへ到着。とにかく疲れた。

ホテルは思っていたよりきれいで、思わずホッとする。クーラーはないけど天井に付いた大きなファンが快適です。

長時間の移動の疲れと、ほんのちょっぴり垣間見たインドの風景にすっかり圧倒されてグッタリの2人。

とりあえずは何も考えずに風呂に入って寝ることに。明日からどんなことになるのか、楽しみと不安と恐怖を

ちゃんこ鍋状態で抱きつつ、眠りに落ちるのであった・・・。

                          つづく

ホテルの屋上から見たデリーの風景




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